人気のシェリーカスクについて改めて考えてみた

本日もご覧頂きましてありがとうございます。
かんてい局三軒茶屋店です。
当店はシングルモルトウイスキー等、お酒の買取のプロフェッショナルです！
今回は人気のシェリーカスクについて掘り下げて書いてみたいと思います。

シェリーカスク人気

昨今のウイスキーブームにおいて、スコッチでもジャパニーズでもシェリーカスク熟成物は人気ですね。
特に日本やアジア向けの出荷は統計的にも多いそうです。
日本よりもスコッチウイスキー消費の多い台湾のカバランでもシェリーカスクリリースは多いですね。
やはりシェリーカスクの魅力はその果実由来の甘い香り、風味です。
ウイスキーの話にシェリーってよく出てくるけど、そもそもシェリーって、何なの？
お酒って言うのは知ってるけど、どういうものなの？

ビノ・デ・ヘレス

シェリーというのは英語名で、スペインで作られるフォーティファイド（酒精強化）ワインとなります。
主にスペインのアンダルシア地区で生産される白ワインで、スペイン語ではビノ・デ・ヘレスと呼ばれているそうです。
白ワインと製造方法は同じですが、途中工程でブランデーを入れるため、アルコール度数が15度前後と高めになっているのが特徴です。
コニャック同様に、製造方法、原料等の製造条件が決まっており、それを逸脱すると「シェリー」とは名乗れない規定になっているそうです。従ってシェリーはスペイン産100％なんだそうです。
日本ではそれほどポピュラーではありませんが、海外ではどうなんでしょうか？
シェリーの種類も多くある

シェリーはヨーロッパ及びアメリカでは、もっぱら食前酒として飲まれているようです。
しかし、近年はその消費量ひいては生産量も減少の一途をたどっているそうです。
2001年には年間の生産量が約7,000万リットルあったものが、2020年には約3,000万リットル強にまで落ち込んでいるそうです。
理由は諸々あると考えられますが、やはり飲食文化が多様化してシェリーを飲む人が減っているのが主たる原因のようです。
また消費国でいうと約35％がスペイン、約30％が英国。次点が米国というのはしばらく変わらないようです。
一口にシェリーといっても種類は多くあり、ウイスキーの熟成に使われる種類と特徴を以下に示します。
・オロロソ　辛口
・ペドロヒメネス　甘め
・フィノ/マンサニーリャ　辛口（産地によって呼び名が変わる）
・アモンティリャード　フローラル、ボタニカル
・モスカテル　甘い　マスカット使用

偶然のいたずら

正直今までなじみの薄かったシェリーですが、ウイスキーとの組合せで代表的なものを列記してみました。
当然ウイスキーはシェリーカスクだけでなく、バーボン、ワイン等他のお酒を詰めていた樽を使用する事で色々な表情を見せてくれますね。しかし全世界で3,000万リットルしか使っていないお酒の樽を世界中の蒸溜所から来る引き合いに対応できるのかな？と老婆心ながら心配してしまいます。
ふと単純な疑問で、初めてウイスキーをシェリーカスクに詰めたのはなぜなのか？と調べた所、初めてウイスキーを熟成させたのがシェリーカスクだったそうです！
冗談みたいな話ですが、事実とされています。まだウイスキーが密造酒として売買されていた頃の話で、使い道がなく大量にあったシェリー樽にウイスキーを移して、税金の取り立ての管理官に「これはシェリーです」と言って税金逃れに使われていたそうです。
当時からシェリーは伝統的に500リットルという大樽で輸送されており、空になるとそこら中に置かれていたそうです。こうしてウイスキーがシェリーカスクで熟成に使われるようになり、樽から原酒に色が移る事によって今我々が見ているような琥珀色になったのも、偶然の産物と言えるでしょうか。

我々日本人にとってあまり身近ではないシェリーですが、ウイスキーを飲む、学ぶ事で、シェリーの知識も付くという一石二鳥ですね。狙ったわけではないんですが(笑)
個人的には何度かシェリーにチャレンジしましたが、やはり他のお酒の方が好みなので、しばらく飲んでいないですね。
こうしてブログを書いていると、スペインに行ってみたいなとは思いますが、今度スペインレストランに行ったら頼んでみる事にしよう！(笑)

質屋　かんてい局　三軒茶屋店ではシェリーカスクウイスキーの販売を行っております。その他のお酒も在庫豊富に取り揃えております。店頭に並んでいないものも多数ございますので、気になるお酒がございましたら、お気軽にスタッフまでお声掛けください！