キリンのウイスキーが売れているらしいと聞いたのですが

本日もご覧頂きましてありがとうございます。
かんてい局三軒茶屋店です。
当店はジャパニーズウイスキー等、お酒の買取のプロフェッショナルです！
今回はキリンのウイスキーが売れているらしいと聞いたので、それについて書いてみたいと思います。

ブランド：キリンディスティラリーズ

商品名：ブレンデッドウイスキー

アルコール度数/容量：50度/500ml

キリンホールディングス

お酒の仕事に就いて数年。お酒を飲み始めてからは数十年になります。
ネットサーフィンしていると、どうやらキリンのウイスキーが売れているらしいという記事を見たので、掘り下げてみたいと思います。
昔はビールと言えばキリン。冠婚葬祭はキリンのラガー（現在のクラシックラガー）以外は見た事がないという程の圧倒的なシェアを持っていました。
1990年代のアサヒスーパードライの登場によるドライビールブーム、2000年代に入りプレミアムビールブームに押され、そのトップシェアからあっという間に陥落してしまいました。
この昭和後期から平成にかけて、キリンも色々な取り組みをしています。
本社を中央区から中野区へ移転。以前は警察学校があった敷地を公園とビルにした、私の家の近所です。
一番搾りも同社の看板商品で、売れ筋ですが、トップシェアを取り返すまでには至っていないようです。
ワインビジネスではメルシャンを買収したりと、お酒に関しても多角的な経営に舵を切っていきます。

キリンウイスキーの歴史

キリンのウイスキービジネスの歴史は古く、1972年にカナダのシーグラム、米国のシーバスとの合弁で建設した富士御殿場蒸溜所が原点と言っていいでしょう。
ちょうど50年前にモルト原酒、グレーン原酒の両方を作れる世界でも有数の設備を誇り、ロバートブラウン、エンブレム、ボストンクラブと言った商品をリリースしてきました。
21世紀に入り、合弁を解消し、キリンディスティラリーズとして生まれ変わります。
その間、サントリーのウイスキーと言えば山崎、白州。ニッカウヰスキーと言えば、余市、竹鶴、と言ったキリンのウイスキーはこれ！というヒット商品は正直言ってなかったのが現実だったかもしれません。
そして同じシングルモルトで勝負するよりもグレーンウイスキーに力を入れたのではないでしょうか。
グレーンウイスキーの種類もライト、ミディアム、ヘビーの3種類作れる設備、技術を遺憾なく発揮していると言えるでしょう。

大規模設備投資

ウイスキーブームでもありますし、現在もジョニーウォーカーやホワイトホース等のスコッチウイスキーの輸入販売もしているので、自社ブランドを早く定着させたいとの思いもあったのではないでしょうか。
そうして40数年経った蒸溜所に多額の設備投資を行った結果、生まれたのが富士山麓や陸、シングルグレーンの富士なのですね。
通常ブレンデッドウイスキーはキーモルトに他のモルト原酒やグレーンウイスキーをブレンドしていくのですが、おそらくキリンは真逆のアプローチなのでしょう。
自社の強みであるグレーンウイスキーに他のグレーンウイスキーやモルトウイスキーをブレンドしていって、マスターブレンダーの目指す味に近づけていく、のかもしれません（笑）
そうした試みが奏功し、生まれたワールドウイスキー陸、シングルグレーンウイスキー富士。いずれもコスパが良く、品評会でも多数受賞するという事が、ひいては売上アップにつながったのですね。
こうした取り組みの結果、既に一部は投資は回収していそうですが、まだまだ富士御殿場蒸溜所は本領発揮とまではいかないでしょうね。また近々我々を驚かすような商品が出て来るのを期待しています！

テイスティングノート

香りは爽やかなフルーツ。カラメルのような甘み。
口に含むとハチミツ、カステラのようなコクのある甘みを感じます。
余韻はフローラルな香りとフルーティさが続きます。

4月にリニューアルして、ラベルも新調されています。同じ陸でも新旧飲み比べてみるのも面白いですね。
500mlとちょっと小ぶりなボトルサイズもいい感じです。
ストレート、ロック、ハイボールとそれぞれ微妙に表情が変わるので、一番好きな飲み方を探してみてはいかがでしょうか。
お財布にもやさしい、手ごろな価格で満足度の高い陸。
そうした背景には外資との合弁→合弁解消、自社の強みと経験値をかけ合わせて出来たという歴史を思い浮かべながら、グラスを傾けてみるのも左党ならではの楽しみ方ですね！
くれぐれも飲み過ぎにはご注意を！(笑)

質屋　かんてい局　三軒茶屋店ではジャパニーズウイスキーの販売を行っております。その他のお酒も在庫豊富に取り揃えております。店頭に並んでいないものも多数ございますので、気になるお酒がございましたら、お気軽にスタッフまでお声掛けください！